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 趣味なのだろうか、現国の先生が学校のカリキュラムや教科書を無視して漱石先生の随筆ばかりを読んでいる。もう二ヶ月ほど、ずっと、次から次へと漱石先生の講演や、随筆を、読み、私はとっても、叱られ続けている気持ちなのです。
 きょう、図書室で本を読んでいて、窓から顔を出したら並木道の緑が眩しくて、風がささやかで、遠くで授業の声がして、私のYシャツは照り返して眩しいし、なんだか少女だなあと思い、学校と言う場所の清潔さに泣きそうになった。夏が近づくのが怖いのは、ほんとうはそういうことなんだよ。

***

 言葉を言葉通りに受け取らなかったために傷つけることがある。あったと思う。私は真摯になるべきだと思う。真摯と深刻を気取って笑いながら逃げてる、ぴえろぴえろ。
「あなたが好き」も「あなたが嫌い」も、もうすこし、信じるべきで、信じるかどうかは自分の問題としても、すくなくとも、「そんなの嘘だよ」なんて人の感情に言うべきじゃない。
言葉が言葉として受け取られなかったとき、言葉の後ろにある感情を見透かそうとされたとき、あんまり無視された言葉が悲しすぎることがある、気がするんだ。
だけど逆の場合だってたくさんあって、だから、そのせいで、私は疑い深くなって理屈屋になって、人を傷つけたりして、本末転倒というか、楽をしているというか、パターン化できるものではないので、プラスチックじゃないので、試験問題じゃないので、だから、ちゃんとしよう、ちゃんと。
 たとえば好きと言ったって嫌いと言ったって同じことである場合があるけれど、そんなときに感情はすべての言葉を含んでいるようで、言葉なんてとっても安い通貨に見える、けれど、だけど、ただ空々しい言葉だけに頼った、か細い感情の機微があったとして、それが否定されるところは、小さい羽虫が潰されるような、さりげなくて、人目につかないように見えるけれど、やっぱりそれで小さくズルかったり、小さく悲しかったり、傷になったり、するんだろう。

***

 小さい頃おそらく兄の影響で、私は自分のことを「僕」と呼んでいて、父はそれを嫌っており、私もそのうち、それが嫌になった。だから小学校に入る頃にはもう一人称は「私」になっていたのだけど、なぜだかどうしても完全に「僕」が抜けきらなくて、今でも極度に嬉しい時や、安心したときや、もしくは全然わけのわからないタイミングで、「僕」と言ってしまう。そういうとき私は全力で誤魔化すから、たぶんあんまり気付かれていないと思うけれど、私は僕と言ってしまうのが嫌で仕方がなくて、とてもあせっている。だって17歳にもなって僕だなんて、恥ずかしいことこのうえない。
 ところで、私は自分のことを僕と言う男の人がとっても嫌いで、何故だかとっても嫌いと思っていて、それは、ずるいと思っているからかもしれなくて、だけどよく考えたら、私は自分のことを僕という男の人が特別好きなのだった。そういうことがたくさんある。数学がよくできる人なんて大嫌いだけれど、本当は数学がよくできる人が特別好きだ。弦楽器を上手に弾ける女の子が大嫌いだけれど、よく考えたらそんな女の子が特段好きだ。
 笑ってしまうほどそういうことばっかりで、私はなんて嫉妬深い生き物だ、と笑ってしまう。僕と言う男の人が嫌いな理由に思い当たって、ほんとうに笑ってしまったんだ。私はほんとうに、しょうもない、そんなことまで。私は本当に、とっても明るい女の子なんだ。
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桜井晴也 | URL | 2009-05-12-Tue 20:47 [編集]
僕は23歳にもなって一人称が「あたし」。
(文章を書くときだけだよ!)
たまに死んだほうがいいと思います。
ときどき、たまに。
>>
藤野 | URL | 2009-05-12-Tue 21:03 [編集]
桜井さんの「あたし」は可愛いようで可愛くないので私とっても好きです。
実際に空気を震わせて、言うと、とっても恥ずかしく響きます、「僕」とか。
小学生のころ国語の教科書の音読も恥ずかしかったです。声恥ずかしいです。

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