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 私の部屋の机を捨てた。
 製図板を無理に乗せていたのでそれはとっても大きくて、運ぶのが大変だったのだけど、どうにかこうにか玄関口まで引き摺って、そうしたら、猫がぴょんと飛び乗って、私を見ているので、私も机の上にのぼって横になった。製図板は銅色に光って半分鏡になっているから、私は解剖されちゃうような気持ちで、猫をおなかの上にのせて、解剖するなら猫からどうぞ、と思いながら、私のおなかの中が一匹の茶色い猫ならいいのに、と思いながら、机の表面がひんやりと気持ちよかったから、一ミリだけ眠った。
 起きてから、机の上でハイヒールを履いて、それでコンビニまで粗大ゴミ処理の券を買いに行った。家に帰って、ハイヒールのまま机にのぼって、ぴかぴかのハイヒールでこつこつと机を叩いて、天井が鼻先にあった。

***

 きのうは渋谷で桜井さんとお会いできて、だから嬉しかった。会ってから40秒くらいで、おしゃれなカフェに行くと胃が痛くなるんですよねって、代案もなかったのだけど、私は駄々をこねて、待ち合わせしたカフェを離れて渋谷をぐねぐね歩いた。東急の奥の喫茶店に落ち着いておしゃべりをした。桜井さんは会社がつまらないと言っていて、出だしから遅刻しそうになったと言っていて、私は、桜井さんは社会人としてやっていけないにちがいないと思った。学校の予定がわからないし予定を聞く友達もいないと言ったら、桜井さんが「掲示板とおともだちになればいいですよ」と親切に教えてくれた。この一言がなければお友達になっていた人が、この世にひとりかふたりくらいはいただろうと思った。私はだいぶ桜井さんのファンだから、だいぶはしゃいでいて、だいぶ喋ったから、途中で酸素が足りなくて眩暈がした。
 そのあと、スープカレー屋さんに入ってスープカレーを食べた。桜井さんにキリンに角はないしサイはトリケラトプスと違うよと言われてしょっくを受けた。私のキリン観とサイ観が粉砕された。でも別にキリン観とサイ観が粉砕されてもどうってことはなかった。スープカレーはおいしかった。ごちそうになってばっかりだったので眩暈がした。
 ユーロスペースに行って「桃色のジャンヌ・ダルク」を観た。チケットを買うときに、私はこれから観る作品名がわからなくて、でもどうせ一本しか上映してないだろうと思って、受付のお姉さんに「次のを」って神妙に言った。そうしたらお姉さんは訳知り顔で「ジャンヌ・ダルクですね」と言ってチケットをくれた。一瞬、私ってジャンヌ・ダルクだったんだと思った。
 ジャンヌ・ダルクというのは増山麗菜という人だった。ピンク色のビキニを着て国会議事堂の前で叫んだり街を練り歩いたりする女の人だった。映画のなかで誰かが、彼女は怒りの化身みたいなもので、国が国なら神様だよ、みたいなことを言っていた。以前、青春時代はすべて学生運動に捧げた、と言うひとに、なにに怒っていたのですかって聞いたのだけど、そのときそのひとは「怒りたかっただけなのかもしれない」と言っていた。「だけど怒りたかっただけかもしれないと言うわけにはいかない」と言っていた。私は、彼女は、怒りたいだけなのじゃないかと思って、戦争でも原発でもなんだっていいのじゃないかと思って、それでいて、「だけど怒りたかっただけかもしれないと言うわけにはいかない」とも思っていないように見えた。なんだかおもしろかった。
 それで、満員電車に乗っておうちに帰った。渋谷は終始晴れていたし、私は終始はしゃいでいたので、カバンの中で折り畳み傘としとやかさが泣いていた。桜井さんに会うってことはあたし妖精さんを殺すってことねそういうことねって私は意気揚々と包丁を握っていたのだけど、結局桜井さんは桜井さんで、なんだかとってもあれだった。にこにこした。楽しかった。

***

 こんなこともう二度とない気がするのだけど、今日は、日曜大工をした。槌をふるって鋸をひいて、小さな白い棚をつくった。それを近くに住む小学生の女の子にあげた。彼女がものすごく戸惑っていたので思わず私も戸惑った。作ってねって言われたから作ったの。まさか私もほんとうに作るとは思わなかった。上機嫌だったの。手が傷だらけになったの。
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桜井晴也 | URL | 2010-04-12-Mon 17:51 [編集]
おとといは、わざわざ来ていただいて、
どうもありがとうございました。
キリンに角があると聞いたとき、
「あるわけないじゃんばーかばーか」(意訳)
と思っていたけれど、
インターネットなひとたちは余裕にキリンに角があると
言っているので、インターネットなひとたちがみんな
だまそうとしていなければ、キリンに角は、
あります。
(サイとトリケラトプスはちがう)
よかったら、また遊びましょう。
藤野 | URL | 2010-04-12-Mon 20:53 [編集]
こちらこそ、わざわざありがとうございました。
き、り、ん、角あるのですか。
キリンに角は必要ないような気が、
確かにしたのですけれど、
とまれ、かくまれ、
私のキリン観がめりめり復活しました。
おかえりなさい、きりん。
サイは永久に滅びました。さようなら。
また遊んでくださったら、
私はとっても嬉しいです。

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