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日記
妨害電波とオレンジフラッグ
2010-03-15-Mon トラックバック : 0  コメント : 0
 午前4時に、ロッケンロールってなんなんだいって先輩が電話をかけてきたのは覚えている、けれども、寝惚けていた私がなにを答えたか覚えていない。私の知り合いはだいたい真夜中か早朝に電話をかけてくるのだけど、それって一体どうしてなんだ。私の睡眠を憎んでいるのかしら。私はせかいじゅうのひとびとの安眠をこんなにも祈っているのに。ふにゃにゃにゃにゃん。嘘。ふな虫。

***

 傘を持っていなかったから、雨が降る前に帰りたいと思って、私は早足に歩いていて、早足に歩いていたら、周りはとっても曇り色だし、小さいころ遊んだ公園がなくなっているのを見つけてしまったし、そんなことは、別にいいのだけど、でも、一日歩き通しで疲れていたし、心臓が窪んでしまうくらい空腹だったし、それですっかりしょげてしまって、私が猫だったら、ずるずる尻尾をひきずっているところだったし、私がとうもろこしだったら、ほろ苦くなってしまうところだった。風がちょっと強く吹いてきて、通りにはぜんぜん人がいなくって、壁ばっかり目について、でも、ユトリロみたいな白色じゃないし、くすんだ橙だし、私は、明るい色が褪せているのを見るとちょっぴりへこむのだけど、なぜだか目につく壁という壁はオレンジとかピンクとかがべたべた汚れてしまったような色で、私はなんだかもうしょげちゃって、頭をかくかくさせながら歩いていて、早足も疲れちゃって、足裏で這ってるみたいに、ちいさく歩いた。私の住んでいる建物が見えてきて、私のベランダが見えてきて、それは地上三階にあるのだけど、朝に干した橙色のバスタオルが風でくらくら翻ってるのが見えた。それはとっても目立っていて、旗みたいだったし、曇り空だし、私の住んでいる建物の壁は白いし、雨が降りそうだから、みんな自分の家の洗濯物はしまっているみたいだったし、だから私のベランダの橙のバスタオルはあのときなにがなんでも世界のヒロインだった。指差して教えてあげたいくらいだった。おいきみ、気づいてるか知らないけど、きみって今いちばんきれいだよ、って教えてあげたいくらいだった。でも通行人はいなくって、結局私しか見ている人はいなくて、結局私しか見ている人がいない、と思っておかしくなって笑った。

***

 ところで、このあいだ突然、やかんの取っ手がとれた。びっくりした。やかんは落下して、熱湯がキッチンに降り注いだ。やかんの取っ手は、ときどきとれる。やかんはおとなしい顔をしてキレたらやばいやつだから、みんなみんな、気をつけたほうがいい。そうだよ、やかんだって、夜中の三時に起こされたら、腹が立っちゃうんだよ。おとなしく冷たい麦茶でも飲んでろっていうんだよ。私はやかんに一理あると思う。私はやかんの味方をしようと思う。ふふ。あつかった。
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